金曜の夜9時。リリース前に見つけた致命的バグ。

「TypeError: Cannot read property…」 見慣れたエラーなのに、今回は原因が分からない。ChatGPTを開き、関連する5つのファイルを次々とコピペ。しかし、ファイル間の依存関係が伝わらず、的外れな回答ばかり。 タブを行き来し、コンテキストを説明し直し、気づけば3時間が経過 実は、開発者の**87%**が同じ問題を抱えています:
  • エディタとブラウザの切り替えで1日2.5時間をロス
  • プロジェクトの文脈を毎回説明する非効率な30分
  • 「あのファイルも見せておけば…」という終わらない後悔
もう、この非効率なワークフローに耐える必要はありません。 開発者の「ねぇ、ちょっと教えて」を、ターミナルから直接叶えるツールを作りました。

Neh(ねぇ)とは?

この Neh(ねぇ)は、CLI(コマンドラインインターフェース)上で動作するアプリケーションです。 読みは「ねぇ」 で、 文字通り、日本語の「ねぇ」から着想を得ています。 何かを呼びかけるときに使う「ねぇ」の親しみやすさと距離の近さを感じさせるその感覚をそのままに、Neh はユーザーにフレンドリーな体験を提供することを目指しています。 この Neh でできることは、LLM(大規模言語モデル)に対する問い合わせです。

なぜ Neh を使うべきか?3 つの明確なメリット

1. 開発フローを中断しない 🚀

  • ブラウザ切り替え不要:平均 20 秒 →8 秒に短縮
  • ターミナルから離れずに質問・回答を完結
  • 集中力を維持したまま問題解決

2. クリップボード連携で爆速化 📋

  • エラーメッセージをコピー → neh o で即座に解析
  • 英語ドキュメントをコピー → neh translate で瞬時に日本語化
  • 難解なことを瞬時に解説 neh explain で 1 コマンド

3. 自動化・スクリプト化が可能 🔧

  • シェルスクリプトに組み込み可能
  • CI/CD パイプラインでの活用
  • 繰り返し作業の効率化
2022 年、OpenAI が ChatGPT を世に送り出して以来、LLM は驚異的な進化を遂げました。 しかし、その恩恵を最大限に受けるには、開発者のワークフローに自然に溶け込むツールが必要でした。 Neh は、まさにその答えです。

Neh を支える技術スタック

Neh の開発はバックエンドから始まりました。 Ruby on Rails を使って、API サーバーを構築し、MVP を作成しました。 OpenAI、Sidekiq、Redis、PostgreSQL を組み合わせて、LLM への問い合わせを効率的に処理できるようにしました。 続いて、CLI アプリケーションの開発に着手しました。CLI アプリケーションは、Go 言語で開発しました。 Go 言語を選択した理由は、macOS、Linux、Windows のクロスプラットフォーム対応が容易であり、CLI アプリケーションの開発に適していると判断したからです。 続いて、フロントエンドを開発しました。フロントエンドは、React、TypeScript、Auth0 を使って開発しました。

Neh の機能

繰り返しますが、Neh は CLI アプリケーションで、LLM への問い合わせを行うことができます。 そんな Neh にはいくつかの機能があります。今回は、主に、Neh が有する強力な 以下の機能について具体的に紹介します。
  1. LLM への問い合わせ: Neh を使うことで、CLI 上から直接 LLM に問い合わせることができます。例えば、質問を入力すると、Neh がその質問を LLM に送信し、回答を受け取ります。
  2. クリップボードの内容を母国語に翻訳: Neh はクリップボードの内容を自動的に検出し、その内容を母国語に翻訳することができます。これにより、例えば英語のドキュメントを日本語に翻訳する際に、Neh を使うことで簡単に翻訳結果を得ることができます。
  3. クリップボードの内容に対する汎用的な問い合わせ: Neh はクリップボードの内容を自動的に検出し、その内容に基づいて LLM に問い合わせることができます。これにより、特定のテキストやコードに対する質問が簡単になります。
主にこの 2 つの機能は僕自身日々の業務でも活用しており、非常に便利な機能であると自負しています。 以降のセクションでは、Neh の導入方法や具体的な使い方について詳しく説明します。

Neh のインストール方法

この記事では、macOS での Neh の導入方法を説明します。 (他の OS でも同様の手順で導入できますが、紙面の都合上、macOS の手順を中心に説明します。) neh は Homebrew を使って簡単にインストールできます。以下の実行例のように、 brew install neh-cli/tap/neh を実行するだけで、Neh をインストールできます。
$ brew install neh-cli/tap/neh
==> Fetching neh-cli/tap/neh
==> Downloading https://github.com/neh-cli/neh/releases/download/v0.0.29/neh_Darwin_arm64.tar.gz
Already downloaded: /Users/ham/Library/Caches/Homebrew/downloads/b35c6474be98c3059f946a9fe7b4e8fa6d50eaba5c71d50236cb4e8e7cdbacef--neh_Darwin_arm64.tar.gz
==> Installing neh from neh-cli/tap
🍺  /opt/homebrew/Cellar/neh/0.0.29: 5 files, 8.1MB, built in 1 second
==> Running `brew cleanup neh`...
Disable this behaviour by setting HOMEBREW_NO_INSTALL_CLEANUP.
Hide these hints with HOMEBREW_NO_ENV_HINTS (see `man brew`).
以下のようにインストールが完了したら、Neh のバージョンを確認してみましょう。
$ neh version
Version of neh command: 0.0.29
次に、言語設定をします。 日本語を母国語としている場合は、以下のコマンドを実行して、言語を日本語に設定します。
$ neh config lang ja
Language set to 'ja' in /Users/ham/.config/neh/config.yml
言語設定が完了したら、以下のコマンドで現在の設定を確認できます。
$ neh config show
Current configuration:
lang: ja

Personal Access Token の取得

Neh を使うためには、Neh が発行する Personal Access Token が必要ですので、以下の手順で取得します。

アカウントの作成

Neh にアクセスして、アカウントを作成します。

プランの購入

アカウント作成後、プランを購入します。
  • プランは、Basic プランと Pro プランがあります。
  • Basic プランは、最初の 7 日間だけ無料で試すことができます。

Personal Access Token の取得

Settings ページにアクセスし、Neh の Personal Access Token を作成します。 作成した Personal Access Token を環境変数に設定します。 例えば、 bash を使っている環境下であれば、以下のように .bashrc などに設定します。
echo 'export NEH_PERSONAL_ACCESS_TOKEN=VMSR1xMuH9ud4B74CyKwkduHbdFkqf5peHdwMSd7kD9HLTTpwX12mH6RdTUPAswi' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
環境変数の内容が echo コマンドで確認できたら成功です。
echo $NEH_PERSONAL_ACCESS_TOKEN
sZsoHJkQ5ZjwVg6cYUG4s5qGr6UfqDBTJ3eGzjEo1EZPBkhB1V3hPpNKCoerZMfA

Neh を使ってみよう

Neh を使ってみましょう。 Neh にはさまざまなサブコマンドが用意されていますが、最も汎用的なコマンドの 1 つである o コマンドを紹介します。 ちなみに、 o は、教(おし)えてお(o)から命名しました。 以下のように neh に続けて o を入力して、その後に質問を記入します。以下では、1+1? を質問として入力しています。 1+1の実行例 このように、Neh は質問に対して即座に回答を返します。ブラウザを開く必要はありません。

今すぐ始めよう

Neh を使えば、あなたの開発体験は劇的に変わります。 毎日の小さな摩擦を取り除き、本当に重要なことに集中できるようになります。

🚀 3ステップで始める Neh

  1. インストール: brew install neh-cli/tap/neh
  2. アカウント作成:neh.appで無料トライアル開始
  3. 使ってみる: neh o “What is LLM?”

※ 最初の7日間は無料でBasicプランをお試しいただけます


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